語りべ管理者

竜の伝説〜飛翔〜
〜そして伝説へ〜

02/20(火)15:39
語りべ
タイトル:負けたくない相手7
気分:次回更新は27日(火)予定です






 不意打ちと言えるハンドの攻撃にレオは反応が僅かに遅れ、ガードの体勢で身構えることしか出来ない。
 一方でアルスはと、レオが視線を送ると、その視界では既に剣を構えハンドに立ち向かう状態であった。
 というよりも、ハンドが動き出すより先に動こうとしていたといっても良いようであった。
 アルスが動こうとしたから、ハンドも動き出したと言った様子であった。
 そして案の定、ハンドはレオを他所にアルスの間合いへと詰め寄るべく、その懐に飛び込んで来たのだ。

「良いですね、もっと怒って、怒りを見せて乱れてくださいよ」

 ハンドの炎の拳を避け、構えていた剣でハンドの肩口を狙う。
 が、その肩口に剣先が僅かに触れたところで彼は身体を飛び退かせ、一撃を擦れる程度で済ませる。
 とはいえ彼の黒ローブは裂け、そこに覗く傷口からは鮮血が溢れ出る。

「ほら、どうしたんですか?こんな程度ですか勇者なんて…親が親なら子も大した事のないレベルなんですねぇ」

 挑発と思える悪態を吐くハンド。
 アルスは休む間もなく振り下したばかりの剣を構え直し、地を蹴っていく。
 レオとは視線も合わせず、その様子はまるでハンドの望む通り怒りに我を忘れているかのよう。

「アルス!」

 思わずレオが叫ぶ。
 



 間髪入れず剣を振るい続けるアルスと、その攻撃を避けながら尚も挑発し続けるハンド。
 二人は戦いつつレオより更に遠ざかり、離れていく。

「何やってんだよ!」

 二人の意図が読み取れず顔を顰めるレオはそれでもアルスに加勢するべく。
そして暴走していると思われるアルスを制止するべく駆けつけようと走っていく。
 二人の姿はそう思うレオを後目に更に遠く、町の外れへと向かう。
 と、その行方を見たレオは駆けていたその足を止める。

「なるほど、そういうことかよ」

 そう呟き、再度彼らのもとへと駆け出していく。




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