a.k堀内 葉那黒沢 修司

愛があるのか、ないのか、
Episode One.

次は 堀内 葉那


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交換日記レンタル - nikkijam

2017/05/08(月) a.k
タイトル 1-003. 今日の気分end



「葉那(はな)」

少しの沈黙の後に修司は私の名前を呼ぶ。
それでも黙っていると、「俺、今日仕事だからシャワー浴びたいんだけど。おまえはどうする?浴びるなら先に浴びろよ」と聞いてきた。

「……いい」

そう言うと修司は溜息を一つ落とし、「言っとくけど。昨日の夜のことは、同意の元だからな」と言って脱衣所の方へと向かった。
脱衣所の扉がバタンと閉まったと同時に、私はベッドに倒れこむように伏せた。

「だから……それが問題なんだってば……」

20代最後のクリスマスの朝を、人生で一番最悪なものにするつもりなんかなかった。
考えれば、考えるだけ、二日酔いな気分になっていく。


2017/05/08(月) a.k
タイトル 1-002.



「私たち……そう…だよね?」
「覚えてねぇの?」

修司は、木製の引き戸を開けて、テレビを置いている洋室へと入った。

「覚えてないことはないけどさ…………」

昨日の夜、二人で飲んだ缶ビールが、ローテーブルの上で二つ並んでいたのが、修司越しに見えた。
それを見て、昨日の夜のことが鮮明に蘇ってくる。

「覚えてないなら、もう一回やっとく?」

修司はそう言いながら、ローテーブルの上に置いていたエアコンのリモコンを手に取り、電源を入れて暖房をつけた。

「冗談やめて」
「1回やったら2回も3回も同じだろ」

と、修司は軽く言いながらこちらを向く。
ニコっと微笑んだ修司に、「笑えないから」と冷静に言ったら、「冗談だよ」と微笑んでいた顔を元に戻して言った。

「つーかぁ、どうすんのよ………」

と、私は頭を抱え込み、「絶対やっちゃいけないことやったじゃん……」と口にした。
私の言葉に対して修司は少しムッとしながら、「そんなに俺とヤッたことが嫌なのかよ。失礼な女だな」と言う。

「私と修司だよ?ありえないでしょ」
「俺とおまえだからって、なんだよ。全然アリだろ。つーか、むしろ、アリだから出来たんだろ」
「生々しいこと言わないでよ。私たち幼馴染だよ?偶然にも同じ日に生まれて、同じ商店街の中で育って、恋愛とは程遠〜〜〜い距離にいた仲じゃない。それが恋愛すっとばして一線を超えるって……ありえない」
「30間近のいい大人なんだし、超える時は超えるだろ」

修司のその言葉が凄く癇に障って頭を上げると、「いい大人は超えないから!」と少し大きな声で言った。
すると修司は私のそんな態度を見て苛立ったのか、両耳に指を突っ込み、「うるせぇなぁ。朝からギャンギャンわめくなよ」と言い、「昨日の夜は、程良く酒が入って、お互いそういう気分になった。よくある話だろ。それのどこに問題があるんだよ」と言う。

「相手に、だよ」
「あいつだったら良かったのかよ」

ムカついて、枕を修司に向かって投げつけた。
投げた枕は修司の肩辺りに当たる。

「そんな怒んなよ」

私は、フンッと首を横にした。


2017/05/08(月) a.k
タイトル 1-001.



20代最後のクリスマスの朝は、寒さで目が覚めた。お酒の匂いがする寝室。その場で寝返りを打たなきゃいけないぐらい狭苦しいシングルベッドには、私と、私に背を向けて眠っている修司の姿。
シングルサイズの掛け布団だからか、布団を修司に引っ張られていて、私は毛布一枚で包まっている状態だった。

「さむっ……」

と、思わず声が出る。
掛け布団をおすそわけしてもらうように掛け布団の中にもぐりこみ、修司の背中にぴったりとくっついた。
修司の背中越しから伝わってくるぬくもりにしばらく癒される。
真冬のこの時期は、やっぱり人肌のぬくもりが一番心地良い……。なんてことを思いながら温まる。
しかし、数秒後。ふと我に戻った。
あり得ないようなことが脳裏に浮かび、おそるおそる掛け布団のを少しだけめくって中を覗いた。
メンズものの白Tシャツ姿の私と、上半身裸の修司の背中が見えた。

「ぅわぁぁ――っ!」

と、この状況がどういう状況なのか理解した私は、大きな声を出して修司の背中を思わず押しのけた。
私が思いっきり押しのけたせいで、修司はベッドの下へ転がり落ちて、ドサ!という音と共に「イテッ」という声が聞こえた。
上半身裸で下着姿の修司はゆっくりと体を起こし、ベッドの上で下着を隠すように掛け布団を腰から下にかけてゆっくりと体を起こした私を見る。

「…………ヤバいよね?」

昨晩のことを思い出して、血の気が引いて青ざめている私は言った。

「なにが?」
「この状況が」

戸惑っている私をよそに修司は、「そうか?」と言う。
それから、「さむっ」と口にすると、再びベッドへと潜り込もうとし、私はそんな修司を、「入ってこないでよ」と言ってもう一度押しのけて拒否した。

「なにすんだよ。寒いだろ」
「修司が入って来るからじゃん」
「入るだろ。寒いんだから」
「寒いなら、服着なさいよ」
「そういう問題じゃねぇだろ」
「そういう問題だよ」

修司は納得いかない表情を浮かべつつ、「意味わかんねぇ……」と言って床に脱ぎ捨ててあった自分のTシャツを拾いあげた。

「――――ねぇ」
「なんだよ」

と、修司は嫌そうに返事をし、「めっちゃTシャツ冷めてぇし」と文句を言いながらもTシャツを着て、ゆっくりと立ち上がった。


2017/04/29(土) a.k
タイトル coming soon...



久しぶりにまたこちらで書いて行こうかな、と思っております。
月1更新はまだ難しいので、当分の間は更新不定期で。
マイペースにやっていこうと思います。

現在はまだまだ準備中です。
更新まで今しばらくお待ちください。



恋愛よりも先に一線超えた二人。
そこに愛はあるのか、ないのか

偶然にも同じ日に生まれ、兎町商店街で兄妹のように育ち、どんな時もずっと一緒だった葉那と修司。
29年間男女のいざこざなどなく過ごしていたのに、二人はひょんなことから20代最後のクリスマスイブの夜に一線を越えてしまう。
戸惑う葉那に修司はこれをきっかけに、「恋人になろう」と言い出して……



またまた大好きな幼馴染ものです。
よく似た設定で、また新たな自己満足小説になりそうですw