少女語り手

そしてアドレーヌは眠る。
『第五幕 眠る女神は』〜そして未来に〜

10/16(水)22:38
語り手
タイトル:第五幕〜眠る女神は509~
気分:次回更新は22日(火)予定です



「本来なら認知度の高いルーノ将軍に頼むつもりだった。彼に人々の先導者になって貰うつもりだった…だけど状況は変わって現状…彼女以外に適任は居なくなったんだよ」

 国王側の真実をただ暴いたとしても、誰もそう簡単に信用はしないだろう。
“若獅子の再来”、“アマゾナイトの異端児”と呼ばれているタルクスが語ったとしても、人々の重い腰は上がらないかもしれない。
 だが、“ルーノ家”という名は絶大だ。歴史にも謳われるその名があれば、間違いなく人々は英雄の方へと集い、立ち上がる。
 彼女を先導者として認めるだろう。

「…解ってはいるよ、彼女や君に恨まれるのは承知の上だ」

 彼の双眸は非情にも真っ直ぐで、今までに無い程真剣なものだった。
 アサ自身も解っていた。彼が自分を計画に利用しようとしているのと同じく、ミレットのことも利用するのではないかと。
 薄々と、悟っていたはずだった。それしか選択肢がないのだからと、タルクスの算段を呑んでいたつもりだった。
 しかし、彼女の声を聞いた途端。目の前が真っ白になってしまった。
 アサの覚悟とミレットの覚悟、その重さがこんなに違っていたことを、今さらになって思い知らされたのだ。








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