語り手

シキサイ奏デテ物語ル
黄昏の魔女と深緑の魔槍士

10/16(水)22:52
語り手
タイトル:黄昏の魔女と深緑の魔槍士~170
気分:次回更新は29日(火)予定です



「やる気かよ…!」
「道案内するとか嘘つきやがってぇ!」

 そんな彼らへアスレイは額を掻き、呆れたため息を吐きながら答えた。

「嘘をついて先に襲ってきたのはそっちなのによく言うよ。そもそも―――最初っから俺はアンタたちのことを信じてないから」

 アスレイの脳裏に過る、あの日の光景。
 ネールに軽々と吹き飛ばされ逃げ出していた三人組の男たちと、今目の前にいる彼らの顔は全く持って同じであったのだ。

「というよりも…この間あんなに派手にやられてたばっかりなのに…よく懲りないよね」

 吐息交じりにアスレイは言う。
 彼の言葉を聞き、男たちもアスレイ同様の記憶が蘇ったらしく、紅い顔を更に赤く染めていく。

「て、テメェ何でそれを…!」
「クソオォォッ!」

 すると男たちは雄叫びを上げるなり、二人がかりでアスレイへと飛び掛かってきた。
 だが、ただでさえ酔いが回っているというのに、怒りに身を任せた彼らの動きは、誰が見ても判りやすいものであった。
 突き出した拳は次々と交わされ、逆に男たちはアスレイに軽々と投げ飛ばされてしまう。
 いつしかのデジャヴの如く呆気なく負けてしまった彼らは、またしても安直な捨て台詞を吐きながら逃げて行く末路を辿ったのだった。








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